所在地・・・島根県安来市古川町320
訪問日・・・2008年8月11日

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横山大観のコレクションと庭園の美しさであまりにも著名な足立美術館。
山陰に旅したらはずせないところですね。
安来市から少し山の方へ行ったところにありました。


 




こちらへどーぞ
このかたが創設者足立全康(あだちぜんこう)翁(明治32年〜平成2年)
パンフレットによると
氏は「庭園もまた一幅の絵画である」とおっしゃったそうです。
大八車で炭を運ぶ貧しい幼少時代。のちに商売に才覚をなし一大財産を築いていったそうですが
それで絵画を収集、とくに大観の作品には大変な熱の入れようだったと書いてあります。
そしてもう一つ、庭づくりにも情熱を傾けました。
氏は生まれ育ったこの地を選び、美術館を建設しました。

50000坪の日本庭園
昭和45年開館

美術品はもちろん撮影できませんのでもっぱら美しい庭園をご紹介いたします。庭園は撮影可となっています。
なおアメリカの日本庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズガーデニング」の選ぶランキングで2003年から2007年まで5年連続日本一に選ばれたそうです。全国755カ所の候補地の中から。ちなみに昨年の2位は桂離宮。

広大な庭を「毎日どこかを手入れしている」と言われるだけあって、完璧なまでの美しさ。お見事です。
枯山水庭、白砂青松庭、苔庭、池庭、滝、茶室、借景・・・等々

建物の窓を切り取ってそこに庭を見る、ナマの額縁、ナマの掛け軸もありました。


椅子に座る
建物の入り口の椅子に座る事を促され、右と左を見ます。方や大木越しに池の庭、左を見ると、写真が失敗ですが、中央の壁を切り抜いたところに庭が見えます。まるで絵を見るように。もう一つ細長い掛け軸様(右となりの部屋)もありました。



枯山水のパノラマ合成写真
ちょっとへたっぴいですね(>_<)途中で露出が変わってしまいました。
どうすればよかったのか今なおわかりません・・・


 
 
 


 

 
壁の模様も白砂も竹の模様も芸術的!


さて庭園を見ながらお茶をいただける喫茶室があります。枯山水庭の名園を見ながらゆったりと・・・
でもお値段を見て通りすぎました(>_<)。最低でも1000円しますの・・・
もう1カ所池庭に面した喫茶室があり、まずお値段。。コーヒー 735円。3人で顔を見合わせて「よし!入ろう」ということになりました。(笑)


 
まったりとしたひととき
ここのスプーンは炭を焼いてできています。庭師が焼いた竹炭スプーン、これで混ぜるとコーヒーの風味がまろやかになりますとの説明がありました。


そのあとで近代日本画の素晴らしい作品をゆっくり見て回りました。
横山大観の特別展示室(館には大観の作品が130点もあるそうですが今回はうち20数点展示)をはじめ、著名な近代日本画家の作品の数々。
一番見たかったのは大観の「無我」でしたが、あいにく今回は展示されていませんでした。みなさんもよくご存じと思いますが、若い頃からこの作品は私にとってもあこがれの絵でした。またいつかこれだけはぜひ見たいと思っています。
北大路魯山人や河井寛次郎の陶芸作品の部屋もありました。
木彫の平櫛田中(ひらぐしでんちゅう)の「維摩一黙」という鋭い表情の彫刻にも圧倒されました。この人は私の郷里、岡山県井原市の出身で、井原には田中(でんちゅう)美術館があります。なのにまだ見学に行ったことがありませんでした。
これはぜひとも見なくてはと思ったことです。
もう一つ林義雄、鈴木寿雄などの童画のコレクションもよかったです。ほのぼのとしたなつかしいものを感じました。林義雄という画家は明治年38年(1905年)生まれ、100歳を越えて作品を発表されているそうです。いつまでもこんな感性を持ち続けて長生きができてすばらしいことです。
それにしても個人でこれだけの作品を収集し、素晴らしい庭園も作り上げた足立翁。世の中、一代で財をなした人はきっとたくさんいるでしょうが、こういうことに熱意と財力を使ったことはやはり立派と言えるのではないでしょうか。
みなさんも是非お出かけになってご覧ください。
なお入館料は2200円ですがネットでHPから割引券を印刷していくと200円引きになります。

林義雄の「天使のおひるね」がとっても気に入って、ミュージアムショップでマグネットとファイルを買ってきました。
これは載せてもいいのかな?著作権のこともあったりでいつも悩むところです。

ガイドブック(有料)の裏表紙に「無我」が載っていたので
マグネットとファイルと一緒に写しました。
おなじみの絵です。
もっとはっきり見たい方はクリックしてね。