その4,ジェラルトンからパースへ 9月24日

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前編


明け方風の音に、おや雨の音。かなり降っている。
雨が少ないと嘆いているこの国では喜ぶべきことのはずである。でも花を見るツアーにはせめてそのときはやんで欲しいと思ってしまう。。
朝食の時も雨脚が強かった。昨日から食事の時間も惜しんで地図を広げ、「少し遠回りの道なので運転手さんに上手に話さなくては、ガソリンも追加しないといけない」と作戦を練っていたFujita氏。どうやらその予定も変更を余儀なくされたようだ。8時に出発して約1時間後ドンガラについた頃はほとんど雨はあがっていた。ガイドさんの話では予定していたところはエバーラスティングの群生が見られるところで、雨が上がっても花は濡れてしぼんだままなので「やめました」とのこと。残念。でもその代わりはちゃんと用意してあった。


K人面実を見た!道路沿いの焼け跡 Eneabbaの近く・・ジェラルトンから南へ2時間後の地点



 


スモークブッシュが白くなびく原野、よくある風景ではあった。でも中に入っていくといろいろな花が咲いている。
雨のあとでズボンに炭がつくからというガイドさんの忠告もおかまいなく、みんなどんどんブッシュに入っていった。


 

                          ここにもキャッツポー


 


 



トリガープランツ これはかなり大きい

火事を待つ植物
 



こんな花です。バンクシャー(Kings Park )


これはバンクシャーという大きな花が咲く木で、オーストラリアを代表する植物のひとつである。この木は火事に遭わないと子孫をふやすことができない。つまり山火事で焼けることによってやっと種をはじくのだ。ハケアもそう。大変固い殻に入っている。焼けた林の中ではもう新芽を芽吹いた木もあり、ワイルドフラワーが待ってましたとばかり咲いてくる。


 

私は見た。人面実!種をとばしてウインクなどしちゃって(@@)


ほら、渋い顔をしている。
火事が起きない限り死にゆく運命

LWarradargeにて トイレ休憩 Kから30分後

クリック
I am here.


トイレもそこそこに周りの植物が気になって仕方がない。まずは私はここにいる。地図をパチリ。
地理的には行きに海辺でバスが故障したLeemanの東内陸部約3、40kmのところ。


こんなところも分け入ってみると・・・


ジェラルトンワックスフラワー


ホワイトスパーダーオーキッド


 

            イエローロングコットンヘッド                 シレネの仲間?



おぉ〜 ここにも人面花!見えません?


 
                                      oval-leaved featherflower

ここからまた国道1号をはずれて,向かうのは昼食予定のサバンティスというピナクルズの近くの町。ロブスターが待っている。その途中のwildflower driveである。


M焼け跡のグラスツリーLから10分


火事の翌年こうしてグラスツリーが花を咲かせる。これまた火事を待っている植物。


. 

まさにヤリですね。先住民アボリジニはこの堅い芯をつかってヤリをつくったという。



花のアップ、ハエかな?


N紫の絨毯   サルベイジョンジューン  Mから10分



場所はこんなところ
 

紫色の絨毯はラベンダーではありません。サルヴェイジョン・ジューンという花。思わずひこまれそうな景色。
一面こんな風景があちこちで見られた。とくに反対側の窓からちらりと見た黄色のケープウィードとの競演は見事だった。写真がないのはまことに残念。一面紫。一面黄色。混じらないのが不思議。
ところがこの花は外来種で駆除されつつあるとか。
でも、でも、美しい。
さてこれがその花のアップ写真。どこかで見たことがあるのよねえ。うちの庭に咲くエキウムとよく似ている。
 
腰折れユーカリのそば                    我が家のエキウム20070502

ね、そっくりでしょ(^^?ただ色がうちのは淡いですね。あちらはインクブルー。

武藤茂さんの本に寄れば
ムラサキ科エキウム属
学名:Echium vulgare
コモンネーム:SalviationJune
開花期:春
備考:オーストラリアの植物図鑑には掲載されていない。が、学名はわかっていたので日本の図鑑で調べた。シベナガムラサキとわかった。ヨーロッパ、シベリア原産で観賞用に栽培されているという。こちらでは広い原野一面に紫色のカーペットをつくっている。

武藤 繁『ワイルドフラワー 西オーストラリア』改訂版2005年発行 舵社 84pより


バスが止まると、必ず花に会える♪



ラスティ・エレマエア
昨年もこの花を見て「ラスティーエレマイヤー」とメモしているが・・と自信なげに書いていたもの。
それで正解だった。武藤本によると「フトモモ科でオレンジ色の花はエレマエア属のみとされている」


 
スレンダーロベリア(野生のロベリア)              トールムラムラ?ピンボケでm(__)m


ここのバンクシャーでもカオを発見!なんかみんな顔に見えてくる・・・

 



車窓から 牛さんかな?


Oサザンクロス Nから3分

「サザンクロスが咲いていますねえ。はい、ストップ。」歩いてもよいくらいの距離。

 

サザンクロス

昨年も南部のアルバニーやスターリングレンジでも見たが少しタイプがちがうみたい。
クロスはクロスだけれどね。

昨年であったサザンクロス

 
 南部の町アルバニーにて


 
                        スターリングレンジ国立公園にて


さてこの場所でもこんな花が咲いていた。


 

                                                 コーンフラワー


 

    ペトロフィーレ 花の先がかわいい


 

       ↑ダーウインナと書いているが・・・


 

ファンフラワー                          このもこもこは何?

 

                コノスタイリス



こんなところ、幹線道路ではないので滅多に車は来ない


やがて車窓からこんな道がみえてきた。ガイドさんによるとこれは車が通る道ではない。山火事対策の道なんですって。火事を食い止めるためのもの。原野の中をまっすぐ進む。
ここではた、と思い当たるものがあった。
昨年パースから帰る途中眼下に縦横に伸びるまっすぐな線をみた。これは現代版ナスカではないか!なんだろうという疑問を持ったまま再びここにきた。帰りに今度こそ写真に撮ろうと。
きっとこの防火道なのだろう。トラクターでつくったような道。Fujita氏にもきいてみたらやはりそれではないかとのことだった。ところが確認しようにも今回の帰りの飛行機の座席は3,3,3のE席、つまりまんまん中だった。(>_<)

 
 山火事の防火道


P自生のカンガルーポー Nから20分
12:00 サバンティスに(つまりピナクルズに)だいぶ近づいたところである
「カンガルーポーが咲いていますね。」Fujita氏はあいかわらず目がいい。高速で走るバスからよくぞ見つけられるものだと感心する。

 
これが西オーストラリア州の州花                        これが全景
グリーン&レッドカンガルーポー
無造作に道端に生えている。本当の自生の姿である。


例によってその近くにもこんなに花が咲いていた。おなじみの花も・・

 

 スレンダーロベリア           フリンジドリリー


 

ゴールデンコノスタイリス                   エーコンバンクシャー

背が高いバンクシャーはオレンジバンクシャーまたはエーコンバンクシャーとよばれるもので3月に開花ピーク

              

 

                                         ラスティー・エレマイア


ピクシーモップス


 
マメ科(似たものが多くてわからない)



これはカンガルーさんの・・・
道路沿いは排水のため一段低くしてあり、雨が降ると水がたまりそこへカンガルーが水を飲みにくるので車にぶつかる事が多い。車にはカンガルーよけ(カンガルーバー)がついていて、運悪くはねてしまったら道路の脇まで運ぶことがドライバーに義務づけられている。(昨年の記事参照)
水があるということは道路沿いに花がよく咲くということでもある。


 

キャッツポー


 

レッド・インク・サンデゥ(ロゼット・サンデゥともいう)
モウセンゴケ科ドロセラ属5月に1cmくらいの白い花が咲く
大きさは4,5cm、色がきれいなのでよく目立っていた


草をはむ


サバンテス(Cervantes)Pから20分

ここからピナクルズへはもう20分のところ。
このツアーで最高の!お食事としてロブスターのごちそうである。この辺りはロブスターの産地で有名なところ。
一番いい物が日本に行くのですって。
このレストランは昨年に続いて私は2度目。楽しみにしていた。
席まで昨年と同じところに座ってみた。\(^O^)/
 

2007年ロブスター                      2006年ロブスター
お味はねえ、今年の方が少し焼きすぎ・・・
こうしてみると・・・あっ!尻尾の方がない!



これがそのレストラン


後編

Pinnacles・・・ナンバング国立公園の中
「荒野の墓標」とも言われる砂漠の中にそそり立つ岩が林立している奇怪な風景。400ヘクタール、野球場の約100個分。ちなみにPinnacleとは尖塔の意。
ここはパースから250km。パース発の日帰りツアーが沢山出ていてもうおなじみの観光スポットである。昨年もここに来たが、私のカメラのメモリーがなくなって、撮影済みのコマを消しながらの撮影だった。おまけにもう一つのカメラは露出の設定を間違っていて、特別日ざしの強いところなのに+1、5の露出で、どれもこれも真っ白け。
今年はその雪辱を果たすべく、メモリーは3、5ギガ+α持ってきて、もうひとつのカメラはおニューだったが露出を間違わないように何度も確認した。こちらも2ギガ。こうしてもう一度撮影のチャンスが出来て幸いだった。
こんな時に限って、雲が覆い、ついには雨まで降る始末。露出はさわらないで写すことになった。。

今年は心おきなく写せたがよい写真はあまりなかった。。技術の問題ですm(__)m


  


 

 
風紋1                        カンガルーの足跡?大股ね。ぴょん、ぴょん。

風紋2


 

 砂漠に雨が降った!


展望台からインド洋を臨む


砂漠の花


 




 



原種クレマチス


  
↑ここにもケープウィード

これからパースに向かう。旅もいよいよ終盤である。

「あっ、エミュー、左、左。」Fujita氏は解説の途中で叫ぶ。あわてて外を見てもなかなか見つからないで通り過ぎる。
でもここで1度だけ、首がながーいエミューを見た。周りの草や木から一段とぬきんでた頭。一瞬だけれどホンモノを見てよかった。
エミューの卵は鶏の10個分にも相当する大きさで、それを56日間あたためるのはオスの仕事だそうである。そして雛がかえって1年半から2年間子守するのもオス(@@)。メスは何をしているの?
アボリジニはエミューの皮や脂肪まで有効に利用した。特にエミューオイルは肌の乾燥防止に効果があるので人気の特産品となっている。私も高価だが小さいのを一つ買ってきた。


Qバンジーンの咲く原野・・・ピナクルズから近いところ(20分後)


コースタルバンジーン
中心が煙ったようにきれいな花
ほんのりピンクもいいね

 

 
                            テールフラワー
 

                                  ブルーファンフラワー



こんな場所  白い花がコースタルバンジーン


パースへ・・・車窓から


なだらかな稜線



キャノーラ畑



わお〜虹がかかった


夕暮れにパースに帰ってきた。来た日に宿泊したと同じホテル。昨年ここに3泊、今年2泊。なじみになったホテルである。
PERTH AMBASSADOR HOTEL。

 


ホテルにてインターネットに挑戦

Excuse me,I'd like to use the Internet.とフロントに交渉。30分5ドルという。カードをもらっていそいそとPCところへ行った。Yahooのtopページを出すのにまず一苦労。自分のHPのアドレスを覚えていない私はいつもだけれどよちよち歩き。やっとのことで打ち込んだ。Open!
カウントは82892、9月24日10:05pm


しかしせっかく書いたBBSはシンガポール空港と同じく「プロキシ経由による投稿は禁止されています」とあえなく却下。
というわけで今回はBBSに書き込みができないまま帰ってきたのである。
記念に?画面をデジカメで撮ってきた。(これは文章の後半)

後日息子に設定を変えてもらったので今度は世界中から投稿出来るはずである。


その5(最終回)へ